僕は日本国内での農業に こだわっています。
いまから30年近く前になりますが 20歳そこそこのころ 親父に対して
「オーストラリアかニュージーランドでも百姓しようよ 日本の冬に向こうでがんばれるで〜」と何度かもちかけた事があります。
しかし親父は 「NO! 時代の波に乗り 一時の繁栄を望むのであればそれもいいなあ。しかし この環境の日本で頑張るから意味があるんやで〜え」と言われてしまった。
そのころの僕は すぐに理解できず 本当の意味はわかっていなかったのですが。
農業先進国と呼ばれる アメリカ オーストラリア ブラジル イギリス フランス など色々な農業の現場を見学し色々な考え方 発想のパターンの違いなどを見てきました。 しかし どの国も食料は防衛的戦力の大切な要素になっていました。 日本のように アメリカに防衛を委託したような国は 平気で 食料も委託するのでしょうけど 僕の訪問した国にはそのようなところはありませんでした。
忘れられない訪問先でのヒトコマです ブラジルで大成功されている日本人の農場主さんに こんなお願いをしました。
「日本が食糧難になったら 優先的に食料を回してもらえますよね! そのときは頼りにしてますから 絶対お願いしますよ」と願いこんだら かえってきた答えは
「当然だ 私は日本人だ そのときは最善を尽くすよ! しかし ブラジル国として 日本への輸出を制限したら わたしどもはどうしようもできない。 やはり日本国内にいる 農民が頑張るしかないんだよ!」と 教えてもらい またげきれいの言葉をもらった。
「農業経営者」雑誌の提案 「メイド・バイ・ジャパン」は農業のビジネスチャンスとしては とても面白し 未来もあるし 時代の流れを利用しない手はないと思うけれど、 それは世界がひとつになっていることが前提であるように思うのです。
農業者にとって一番大切な 「いざと言う時にどれだけの役目が果たせるか」は 海外ではとても不安です。
僕は 二重人格です。 農民としては 「もっと農業が衰退すればいいなあ」そうすれば数少ないのうみんが 優位になる。貴重な食料を武器に出来る。
しかし その前に 僕は日本人です。こういったかたちで 農民が優位になって 何の意味があるのか、 日ごろ批判している 農政より もっと タチが悪い「ヤクザ」のような存在になってしまう。
ビジネス優先主義なら 僕は百姓をしてません こんなに経済効率の悪い業界にいる必要はないでしょから! まず大切な基礎となる 役わりがあってその上でのビジネス展開だと ぼくは思うのです。